東葛中合格への道

2020年東葛飾中学合格。家族で挑んだ初めての中学受験3年間を父親目線で振り返る。入学後の情報も更新中。

二次検査の合格率から考える東葛中対策

東葛中の合格者数No.1の塾は、市進学院です。実際の東葛生も約半数が市進生と言われています。(正確なデータはありません)

そして、興味深いことに、市進学院ホームページを見ると、2022年度と2021年度の一次検査突破者は、「2人に1人が市進生」と掲載されています。

そこで、一次検査の合格者数が千葉県から公式発表されていますので、市進生の一次検査合格者数を半数として計算すると、実際の二次検査の合格率に近い数字を計算できます。

先ず、市進学院の過去2年間の東葛中合格者数は、2022年度58名、2021年度72名でした。

実際の一次検査の合格者数は、2022年度327名、2021年度321名ですので、半数が市進生とすると、両年度の二次検査合格率は以下になります。

【市進学院の二次検査合格率】

2022年度:58名/(327名×50%)×100=35%

2021年度:72名/(321名×50%)×100=45%

ここで、塾別の合格者数の合計から、市進学院以外の塾の二次検査合格率を算出してみます。もちろん、兼塾の重複があるため、上記よりも確度が下がるデータになります。

[塾別合格者数の参考記事]
「東葛中塾別合格者数(2022年版)」
「2022年度東葛中の繰り上げ合格」
「東葛中合格のための塾選び2021年版」
「東葛中の合格者層」

【市進学院以外の二次検査合格率】
※市進学院以外の合格率=(塾別合格者数−市進学院合格者数)/(二次検査合格者数×50%)×100

2022年度:(125名−58名)/(327名×50%)×100=41%

2021年度:(136名−72名)/(321名×50%)×100=40%

上記の計算結果からは、過去最高の合格者数であった2021年度の市進学院は、他塾の合格率40%を+5ポイント上回る45%の高い合格率でしたが、2022年度は他塾の合格率41%を▲6ポイント下回る35%の合格率でした。

2年分だけの比較データにはなりますが、合格者数で他塾を圧倒する市進学院であっても、二次検査の合格率にはバラツキがあり、他塾を圧倒しているとは言えない結果となりました。

以下は私の推測ですが、二次検査の合格率からみえてくることは、以下2点です。

①最大の合格者数を誇る市進学院でさえも、二次検査突破の有効策を確立できていない

②最終結果は一次検査の得点の影響が大きく、二次検査での逆転が難しい

以前私がある塾から聞いた話では、一次検査対策は私立校受験の勉強である程度まかなえるため、二次検査対策は一次検査合格後で間に合うという説明でしたので、この結果はその裏付けにもなると思います。

つまり、東葛中合格の王道は、一次検査の先行逃げ切りであり、一次検査でどれだけ得点を積めるかにかかっているように思います。実際に我が子の受検の場合も、一次検査の得点で逃げ切った印象があります。

そもそも、一次検査を突破しない限り、二次検査の挑戦権は得られませんので、1月の二次検査対策は後回しにして、先ず一次検査を突破するまでは、12月の一次検査対策に注力することが、東葛中合格の確率を上げる戦略になると思います。

ただし、一次検査に関して、私立対策だけでは不十分なことがあります。それは、適性検査1-1に出てくる表やグラフの読み取り対策です。

これは過去問を解けばわかるのですが、様々なタイプの表やグラフの読み取りがしっかりできると、長い設問文を全て読む必要がなくなることも多く、時間短縮が可能になります。しかも、表やグラフの読み取りは最難関の私立校対策でも実施されませんので、それらの読み取りの力を身に付ければ、大きなアドバンテージを得ることも可能だと思います。

東葛中対策のまとめ】

一次検査対策
通常の私立対策に加えて、表やグラフの対策をした上で過去問にも慣れておき、一次検査でアドバンテージを得る。

二次検査対策
一次検査合格後に過去問でしっかりと二次検査(特に適性検査2-2の音声問題と長文読解)の特徴をつかんで対策し、最終決戦に臨む。

以上の方法が有効だと私は思います。

もちろん、この方法だけが有効な訳ではなく、他にも良い策はあるでしょう。しかし、対策そのものが難しいとも言われる適性検査において、他の都道府県と異なり2度の検査がある千葉県の特性を考えると、一次検査の突破方法が鍵になるのは間違いないのではないでしょうか。

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