東大・京大の現役合格者数2022
東葛中の第1期生が、2022年3月に卒業しました。
世間で言う良い大学に行くことが、東葛中へ入学する目的にはならないことは以前も書きましたが、我が子にはしっかり勉強して欲しいと願う親が大半だと思いますし、先輩たちの学力がどのような結果になったのかは、親として気になることも否定しません。
そこで今回は、2022年の東葛高校の大学合格実績がどのような結果であったのか、他の高校と比較してみます。
今回参考にするデータは、昨年に引き続き東京大学と京都大学への現役合格者数です。この2校を選んだ理由は、重複合格が無い上に、一般的に分かりやすいポピュラーな指標だからです。また、今回は参考データとして早稲田大学と慶應義塾大学への現役合格者数も加えてみました。この2校を追加した理由は、重複合格があるものの私立最難関として注目度の高い大学だからです。
尚、ピックアップする高校は、私の独断と偏見で決めたものになりますし、実際の高校発表とは異なる場合があります。
高校別 東大・京大・早慶大の2022年現役合格者数
記号の見方:◎=国公立の中高一貫校、〇=高入のみの公立高校、☆=私立高校
※出典:サンデー毎日 2022年4月17日号、2021年4月11日号
先ず、我が子の先輩の東葛中1期生、東葛飾高校の実績を見てみると、東大+京大は対前年で1名減の8名です。表には載せていませんが、東大だけに注目すると、対前年4名増で7名の合格でした。また、早稲田+慶應は対前年38名増の114名(対前年比150.0%、※重複合格有り)でした。他の名だたる進学校との比較では見劣りするかもしれませんが、私個人の感想としては立派な結果だったと思います。2年間だけの比較ですので一過性の可能性もありますが、よく引き合いに出される県立船橋と比較しても遜色ない実績だと思います。もちろん、この結果は東葛中1期生だけの実績ではなく、高入生の実績も加えたものですので、東葛中開校の効果をこれだけで測定することはできません。
しかし、この傾向が来年以降も継続した場合は、東葛中開校の効果だと言って良いように思います。本来は、東葛中の卒業生の合格もしくは進学実績を公開することが望ましいと思いますが、東葛高校の公式発表でも現役合格者数を公表していない状態ですので、正直もったいないと思います。
[追記]
東葛中1期生の現役東大合格者数は、4名だそうです。東葛中の入学者数が80名ですので、5%の合格率になります。
次に、東葛高校から少し離れて、全体の結果を見てみます。最難関と言われる学校の強さが目立つことは昨年同様ですが、一番下の合計の段に注目すると、現役合格者の人数が増加し、東大と京大で+68名(対前年比107.4%)、早稲田と慶應で+436名(対前年比110.6%)となっています。仮に各大学の合格者数が増加していないのであれば、最難関大学に対して、上記の学校からの現役合格の集中度が高まっていることが推察されます。この要因は、一部の進学校への学力の高い生徒の集中、地方の高校の苦戦、もしくは地元へ残る傾向の高まり、などが推測されます。
また、今回は現役合格率(構成比)を算出してみました。東大+京大は全体平均で丁度10%です。私が勝手に分類すると、東大+京大への現役合格率が10%超の学校は、超進学校と呼べる異次元クラスの学校だと感じます。(東葛高校は3%です)
参考に、東大+京大への現役合格率10%超の高校をピックアップすると、千葉県は渋幕1校、埼玉県は0校、神奈川県は横浜翠嵐・聖光・栄光・浅野の4校、東京都は筑駒・日比谷・小石川・開成・麻布・武蔵・桜蔭・女子学院・渋渋の9校で、特に都立中高一貫校の小石川の善戦が目立ちます。(ちゃんと調べれば他にも10%超の高校はあると思います)
私個人の経験では、仮に40名のクラスで最低4~5名の東大・京大現役合格者がいる状態は、ある意味特別というか、本当に異次元ですし、そこにいるだけで学力が高くなった錯覚に陥りそうです。そして、それが超進学校の強みであるようにも思います。
最後に、難易度の高い大学に合格することが全てではありませんが、特に日本において、どこの大学の出身なのかは、その後の就職や生涯収入に影響を与えることが統計上の調査結果としても知られています。仮に企業へ就職した場合、その後の昇進などへの影響は少ないと思いますが、大学新卒時の入り口で、その選択肢が絞られていることは事実だと思います。
一番大切なのは、子供たち本人が、そのような現実と自分の夢に対してどのように向き合い、どのように行動するかだと思いますが、今のところ我が子は、もう暫く見守ることが必要なようです。