東葛中合格への道

2020年東葛飾中学合格。家族で挑んだ初めての中学受験3年間を父親目線で振り返る。入学後の情報も更新中。

基礎知識:東葛中受検の流れ

今回は、東葛中の受検が全体的にどのような流れで実施されるのかについて、基礎知識を説明したいと思います。

受検生の親は、東葛中だけでなく併願する私立校も含めた全体のスケジュールを事前に把握して整理し、過去問の実施時期、出願時期、併願する私立校の出願パターン策定など、様々なことを検討し準備しておく必要があります。

※以下の検査方法や日程は、変更になる可能性もありますので、詳しい内容は募集要項や学校のホームページを必ずご確認ください。

8月:学校説明会

例年は夏に学校説明会が開催されます。この場で、その年度の手続きや検査の流れが説明されたり、生徒からプレゼンが実施されたりします。多少の質疑応答もあるそうです。但し、2020年はコロナ禍の影響で中止になりましたし、2021年も開催されない可能性はあると思います。「東葛中学校説明会中止について思うこと」でも述べましたが、そもそも会場に定員があるため志望者全員が来ても会場に入りきれませんし、今後はオンライン開催もしくはリアルとオンラインの併用を視野に入れるべきだと私は思います。

11月:出願

入学願書を提出します。提出書類は原則持参です。「公立と私立の出願方法について」で述べましたが、個人的には受検費用を上げてでも、オンライン化を進めた方が学校も受検生の親もお互いに負担が減ると私は思います。特に一次検査は特別な書類の提出もありませんので、千葉県立中学でオンライン出願を導入できない理由は無いように思います。ちなみに、2020年の大学入試では国立大学の6割がオンライン出願だったそうです。
※2022年から一次検査はオンライン出願も可能になりました

12月:一次検査と合格発表

例年は12月上旬の土曜日の午後に一次検査が実施されています。検査結果(正式には二次検査受検候補者)は、2週間弱で学校の掲示とホームページで朝9時に発表になりますが、大半の方はホームページで合否確認するようです。詳しくは「東葛中の一次検査と合格発表」をご参照ください。(一次検査の繰り上げ合格はありません)
参考までに、2020年(2021年度入学)の一次検査は定員80名(男子40名、女子40名)に対して819名(男子436名、女子383名)が受検し、321名(男子160名、女子161名)が一次合格しました。一次検査の通過者数は毎回ほぼ320名で一定です。

1月前半:二次検査の書類提出

一次検査を通過した場合は、二次検査の書類提出が必要です。こちらは持参ではなく郵送になります。「東葛中に関する相談」でも触れましたが、小学校の先生も多忙ですので早めに書類作成の依頼をしましょう。ここで、志望理由書と内申書(報告書)の提出も必要になります。志望理由書と内申書については、「志望理由書の書き方」「内申点の考察」で詳細を記載しています。

1月下旬:二次検査

いよいよ本番です。二次検査は、午前中が筆記で午後が面接です(※2021年は面接が中止になりました)。2022年の二次検査は1月24日(月曜日)となり、従来の土曜日開催が変わり、初の平日開催になりました。今後の開催日程は曜日ではなく日にちでフィックスされるのかもしれません。面接については、「二次検査面接の内容」で詳細を記載しています。

2月1日:合格発表
※日にちは年度により変わる可能性があります
※2023年は1月31日となったため、今後は1月31日にフィックスされる可能性があります

 運命の合格発表です。一次検査同様に学校の掲示とホームページで朝9時に80名(男子40名、女子40名)が発表になります。合格発表当日の様子は「あきらめムードの合格発表から歓喜の東葛中合格」でも記しましたが、一次検査同様にホームページで合否確認する方が大半のようです。
参考までに、2021年は定員80名に対して、299名(男子151名、女子148名)が受検しています。一次検査合格者のうち22名が辞退(二次検査を受けていない)していますが、おそらく東葛中の前に合格発表のあった市川に合格した層が多いのではないかと思います。

2月2日:誓約書提出期限と繰り上げ合格連絡
※日にちは年度により変わる可能性があります
※2023年は2月1日となったため、今後は2月1日にフィックスされる可能性があります

二次検査に合格したら誓約書の提出が必要です。誓約書提出期限は合格発表当日と翌日の2日間のみですが、土日を挟む場合は期限が伸びる可能性もあります。そして、誓約書提出の締め切り(通常は2月2日午後16時)の後から、繰り上げ合格の連絡が開始されます。私の推測では、定員80名(男子40名、女子40名)に対して半数程の辞退者が出るため、少なくとも40名前後の繰り上げ合格があると考えています。
※千葉県は繰り上げ合格者数を公表していません。

[繰り上げ合格の関連記事]
「東葛中の合格者層」
「2021年度東葛中の繰り上げ合格」

得点開示請求

二次検査の合格発表の少し後から、得点開示請求ができます。開示請求の期間中に直接高校に行き、一次検査と二次検査の得点を聞くことと、内申書のコピーを貰うことが可能です(受検生本人が同伴しない場合は提出が必要な書類もあります)。通塾している場合は、塾からも情報共有を依頼されると思います。また、私は実施していませんが、千葉県庁に保管されている解答用紙を閲覧することも可能なのだそうです。解答用紙を閲覧すれば、作図や記述の詳しい採点基準や部分点の有無を確認できるかもしれません。

[得点開示請求の関連記事]
「得点開示請求からみる合格最低点」
「合格最低点の考察2021年版」

東葛中受検の流れは以上です。東葛中の検査は、願書提出から合格発表まで2ヶ月以上かかる長丁場になります。一方で、私立校によっては当日出願OKで当日夜には合格発表までされる学校もあります。公立であるが故の制約や予算などの事情があるのかもしれませんが、旧来のやり方が現在も最適なのかは、常に検討が必要だ思います。

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