東葛中合格への道

2020年東葛飾中学合格。家族で挑んだ初めての中学受験3年間を父親目線で振り返る。入学後の情報も更新中。

2022年度一次検査を解いてみた

12月11日(土)は、千葉県立中学(東葛飾中、千葉中)の一次検査でした。昨年と一昨年は天候に恵まれませんでしたが、今年は天気も良く、受検生にとっては比較的受検に集中しやすい天候だったように思います。

千葉県の公式発表によると、東葛中と千葉中それぞれ志願者数、東葛中865名(男子453名、女子412名)、千葉中600名(男子349名、女子251名)に対し、東葛中851名(男子446名、女子405名)、千葉中588名(男子340名、女子248名)が実際に受検したそうです。一次検査の結果は、12月22日(水)の午前9時に発表される予定ですが、一次検査後の約10日間は、特に私立中学を併願する場合、私立校対策に使う期間になると思います。

今回は、今年も父想いの我が子が、東葛中に置いてあった検査問題を持ち帰ってきてくれましたので、私も早速一次検査(適性検査1-1と1-2)に挑戦してみました。以下、問題の内容と私見を述べたいと思います。

[参考記事]
「2021年度一次検査を解いてみた」

【適性検査1-1】文系問題(ほぼ社会に少しだけ算数)

主なテーマは、多機能化が進む自動販売機、旅客機やコンサートのオンライン予約、一日の活動時間の比率、都道府県別の人口とゴミ排出量やすし店の事業所数の相関関係でした。教科で捉えると、昨年同様に社会に少しだけ算数要素を加えた問題でした。

問題をもう少し深堀りすると、今年の問題の特徴は、様々なタイプのグラフ(棒グラフ、円グラフ、散布図)が登場した点です。円グラフや散布図は過去にあまり出題されなかった印象で、特に散布図は初登場かもしれません。

また、自動販売機やオンライン予約の問題に関しては、マーケティング的な手法を問う内容で、ビジネスに求められるような知識の問題であったことも印象的でした。

問題の難易度は、大人にとって解きやすい問題が多かったこともあるかもしれませんが、私は45分の時間内でほぼ全問解くことができましたので、昨年よりも更に難易度が易化した印象です。もしかしたら満点に近い得点の受検生が出るかもしれません。

【適性検査1-2】理系問題(理科と算数)

主なテーマは、炭素の循環を絡めた光合成の仕組みと、日本の伝統的な幾何学模様(麻の葉文様という鬼滅の刃で禰豆子が着ている着物の柄)や折り紙を絡めた図形問題でした。問題作成者は、おそらく鬼滅の刃ファン(推しキャラは禰豆子)だと思います。

こちらも深掘りすると、光合成の方は、二酸化炭素の割合・光の強さ・温度の三要素の関係を示した3パターンのグラフの読み取りと作図、光合成の仕組みを単純化した図(単純化し過ぎて逆に分かりにくい)の読み取りでした。幾何学模様の方は、二等辺三角形と六角形を組み合わせた図形を発展させて、三角形の数やその法則を問う問題と、三角形に折った折り紙をハサミで切った場合にできる図形の問題でした。折り紙問題は、折り紙を折った回数が何回であっても、折り重なった紙同士は同じ図形なので、同じ位置(比率)で切り取れば、必ず同じ面積が切り取られる、という法則を応用した問題で、私は問題を解き終えた後で「なるほど」と思いました。

問題の難易度は例年並みだと思いますが、私にとっては難問で、問題を解きながら頭がおかしくなりそうでしたし、45分間で解き終えることは無理でした。

攻略方法は、無理に全問を解こうとせず、問題の前提条件をしっかり把握した上で、解ける問題を確実に解いていくことが大切なように思います。

【全体的な感想】

文系問題(適性検査1-1)と理系問題(適性検査1-2)を比較すると、明らかに理系問題の方の難易度が高く、文系問題では大きな差が付かない気がしますので、千葉県はとにかく算数ができる生徒を採りたいのだと私は感じました。

一次検査のボーダーラインは、あくまで素人の推測ですが、従来のボーダーラインの定説であった得点率50%の100/200点では厳しいように思います。詳しくは、専門家である塾の見解を聞いてみて欲しいのですが、昨年から方針を変えて、60%位のラインを狙った問題に変えた印象があります。

また、特に適性検査1-1のグラフが多様化した点に関しては、グラフに慣れていない最難関系の私立併願組みへの牽制、もしくはふるい落としをかけることで、増加傾向にある合格辞退者数の歯止めを狙っているようにも感じました。(仮にそのような目論見があったとしても、効果があるかどうかは不明です)

いずれにしても、東葛中受検生やその家族にとって、厳しく長い戦いは始まったばかりです。本当の意味で「2月の勝者」となれるように、可能な限り万全な状態で全力を尽くせることを、陰ながら応援しております。

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