東葛中合格への道

2020年東葛飾中学合格。家族で挑んだ初めての中学受験3年間を父親目線で振り返る。入学後の情報も更新中。

東葛中で身に付く英語力は?

東葛中は英語教育に力を入れていると言われています。授業は少人数制の20名単位、文法や単語の知識よりもチャンク(文節や文章のかたまり)や歌、動画等を使い、実際に英会話をしながら体で英語を覚える授業スタイルです。

また、学習面では、MYP(Makes You Powerful)と称するノートに毎日見開きページ以上の自習(書き込み)が求められます。この自習によって、授業時間では賄えない知識面やライティングの力を補完する仕組みになっています。

今回は、サンプル数1の結果ではありますが、我が子の英語力を参考に、東葛中3年間の英語教育で身に付けられる英語の実力を考えてみます。

先ず、我が子の英語歴を振り返ると、小学生の時は英語塾等には行かず、英語の知識は小学校の授業で得るのみでした。当時は、成績表の対象にもならないレベルの授業でしたし、覚えた英語は挨拶程度の印象です。(今の小学生は高学年から成績表で英語の評価が付くようです)

そして、東葛中の一年生からは、ほぼ英語の予備知識無しのフラットな状態で、しかもコロナ禍による休校期間につまずきながらの英語スタートでした。

東葛中における我が子の英語の成績ですが、定期試験の点数は、決して良いとは言えない成績です。地球が滅亡する前日までやらなければいけないと言われているMYPもサボりまくり(もしくは手抜き)でしたので、特に知識面はかなり怪しい状況でした。

実際に、テストの答案用紙を確認すると、単語や熟語、文法の知識に関しては、そんなことも知らないの?という印象でした。

当然ながら、英語の実力は不安材料満載でしたので、本人はかなり渋々でしたが、公的指標となる英検を受けさせて、英語の実力をはかることにしました。(学校からは英検受験の推奨などはありません)

その結果は、4級(中学中級程度)、3級(中学卒業程度)、準2級(高校中級程度)を順番に受けていき、どれも一発合格しました。正直なところ、どれも合格は難しいと思わせる勉強ぶりでしたし、中学卒業までに3級が取れるレベルに達していれば良いと考えていましたので、少々びっくりする結果でした。

ネットからの情報ですが、中学生の英検準2級の合格率は約38%なのだそうで、その38%には入れたようです。

準2級のスコアを確認すると、英検CSEスコアは2400点満点中の1900点台前半でしたので、満点スコアの80%以上は取れていました(正答率は70%強です)。ちなみに、準2級の合格基準は1728点(満点スコアの72%)です。我が子の英検CSEスコアの順位は、千葉県内の準2級受験者の上位8%でした。
※英検CSEスコアの説明は割愛します。

英検CSEスコアの内訳を見ると、特にリスニングは合格者平均を大きく上回っていました(リスニングの正答率は90%、スピーキングの得点率は91%)。リスニングとスピーキングの力が、合格に貢献したようです。

参考に、2級合格に必要な英検CSEスコアは1980点です。我が子の準2級のスコアが1900点台前半でしたので、知識面のリーディングやライティングをもう少し頑張れば、2級合格(高校卒業程度)も射程圏内に入るように思います。

また、英検バントという合格点との差を表す指標を見ても、一次試験の結果はまだ2級に届いていませんが、二次試験の結果は既に2級のレベルを大きく上回っていました。
※英検バントの説明も割愛します。

少しややこしくなりますが、英検では、他にもCEFR(セファール)という国際指標も出されて、我が子の場合はA2で「基礎段階の言語使用者」という評価でした。

補足情報ですが、ベネッセが実施しているGTECという英語試験を東葛中の生徒は受けています。5期生の中3の平均点が940点台で、CEFR-JというCEFRの日本版のような指標ではA2.2(810〜959点)「海外の高校の授業に参加できるレベル」であり、一つ上のB1.1「海外進学を視野に入れることができるレベル」の960点まであと一歩の評価でした。

ネット情報では、「中高一貫校であれば中3で英検2級以上は当たり前」みたいな書き込みも目にしますが、土曜日も授業のあるような私立に比べれば圧倒的に授業時間が少ないですし、我が子に関しては、自習量もかなり少ない割には「良くやったな」という感想です。

繰り返しになりますが、僅かサンプル数1の結果ですので、我が子一人の結果から東葛中の全てを語ることはできません。しかし、優等生とは言えない我が子の結果をふまえると、東葛中で普通に3年間過ごせば、英検準2級以上(ちゃんと勉強すれば2級以上)の力は自然に身に付く、と言えるのではないかと思います。

東葛中からも、中学3年間である程度英会話をできるようになる、という説明があったのですが、その看板に偽りはなかったようです。

これから東葛中を目指す方、これから東葛中で英語を学ぶ方は、我が子を反面教師とし、MYPをしっかりやって知識面を補えば、それなりの英語力は付くと思いますので、我が子のようにサボらずに地道に頑張って欲しいと思います。

そうすれば、東葛中の教育の総決算となる中3最後の海外研修(海外研修は1期生以来で、我が子の代の5期生から再開)も、思う存分楽しめるのではないでしょうか。

f:id:hikayojuken:20230404211529j:image