東葛中合格への道

2020年東葛飾中学合格。家族で挑んだ初めての中学受験3年間を父親目線で振り返る。入学後の情報も更新中。

私立校の気になる動向

今回は少しテーマを変えて、2021年度入学に関して、「私立併願校の選び方」で取り上げた私立校の最近の気になる動向を取り上げてみます。

具体的には、開智と茗溪学園のクラス分け変更、江戸川学園取手の適正型入試導入、広尾学園広尾学園小石川新設の情報がありました。

※詳しくは各校のパンフレットや説明会などでご確認ください。

開智

これまでは先端クラスと一貫クラスで分かれていましたが、2021年度より先端クラスに統一されます。その代わり4コース制に変わり、東大や早慶などの最難関大学を目指す先端ITコース、医学系を目指す先端MDコース、まだ進路を特定しない先端FDコース、海外の大学やIT分野を目指す先端GBコースを合格後に選択できるようです。また、申請中で認可待ちのようですが、1クラス増やして定員が40名増員される可能性もあるようです。

入試についても、算数特待という算数のみの特待試験が追加されました。推測ですが、算数が得意な子供の方が進学実績が良い、というデータの裏付けがあるのかもしれません。我が子と違って算数が得意な子供は、チャレンジしてみても良いと思います。

我が子の場合は、仮に開智に進学するのであれば先端クラスを希望していましたし、先端希望者にとっては朗報だと思いますが、4コースのどれを選択するかは迷うところだと思います。

開智は、進学実績を上げるための改革に躊躇しない学校の印象がありましたので、今回の変更に伴う志望者の増減、偏差値や進学実績の推移は気になるところです。

茗溪学園

アカデミッククラス(ACクラス)が新設されました。従来のクラスよりもアクティブラーニング系の授業を強化したコースのようですので、我が子がもし受験するならACクラスを希望する気がします。

茗溪学園は、大学進学に関してのんびりした部分がある印象でしたので、進学実績を上げる意味で、校内へ良い刺激になるような気がします。

今回のクラス変更は、大学入試改革への対策もあると思いますが、茨城県は2020年度から2022年度にかけて公立中高一貫校が県内トップ校の土浦一高を含めて10校も新設されるため、生徒獲得の対抗策でもあると思いますし、茨城県全体の中学受験も過熱しているのだと推察しています。

江戸川学園取手

茨城県の公立中高一貫校新設を意識しての施策だと思いますが、新しく適正型入試が実施されます。更に、東葛中の二次検査同様に面接があり、志望理由書の提出もあるそうです。

江戸川取手は、茨城県の並木中や千葉県の東葛中とエリア競合しています。入試日程は、茨城県中高一貫校の一週間後、千葉県立中高一貫校の一週間前ですので、両県の受験生を狙った施策だと思います。

以前取り上げた土浦日大も適正型入試が導入されていますが、茨城県では他の私立でも導入されているようで、エリア的に増加傾向なのだと思います。

但し、志望理由書と面接については、少し悩ましいと思います。大きなお世話かもしれませんが、適正型入試で受験することは、第一希望ではないことを意味しますので、もし我が子が受験するとしたら、志望理由書がとても書きづらいし、面接の志望理由も答えにくいと個人的には思います。この点について、塾でどのような指導をするのかは気になるところです。

広尾学園小石川

個人的には、広尾学園の小石川校新設が一番のサプライズでした。開智日本橋の開校よりもインパクトがありましたし、課題はあると思いますが、渋谷渋谷のような成功例が頭によぎります。

母体の村田女子高校の共学化と中高一貫校化を実施してのスタートになりますが、2018年から広尾学園と教育連携していたそうで、3年以上かけて準備してきたようです。

山手線内の共学校で、進学校と言える学校はまだ少ない状況ですので、2020年7月時点の四谷大塚偏差値では50前後ですが、JR巣鴨駅から徒歩圏内ですし、千葉県の常磐線エリアや埼玉県からも比較的通学しやすい立地です。本体の広尾学園のように上手に人気を上げることに成功すれば、今後偏差値が上がる可能性を秘めていると思います。

最後に、今の渋谷幕張や渋谷渋谷も、私が学生だった頃からは想像できない程飛躍しましたし、渋谷幕張の飛躍が無ければ、東葛中の新設もなかったと思います。公立に子供を通わせる親としては、私立の頑張りや工夫が公立の成長にも良い影響を及ぼすことを期待したいと思います。

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