東葛中合格への道

2020年東葛飾中学合格。家族で挑んだ初めての中学受験3年間を父親目線で振り返る。入学後の情報も更新中。

理科の勉強での気付き

理科の受験勉強を進める中で気付いた、今の小学校の授業の問題点とその対策、理系の思考方法の特徴の2点について触れたいと思います。

理科は学校の授業や実験でしっかり覚えれば大丈夫だと考えていましたが、それは違いました。

今の小学校の理科の授業は、私が子供の頃と比べると実験がかなり少ないのです。

例えば、気体発生の実験も殆どやらず、特に危険な物質を扱う実験は皆無のようで、二酸化マンガン過酸化水素水を混ぜて酸素を発生させるようなメジャーな実験を体験していないことは驚きでした。

我が子は、理科の中でもとりわけ得意だったのが生物でしたが、力学や化学反応(水溶液や気体の発生)などはやや苦手でした。

当初は、力学や化学反応は計算を伴うため苦手なのかと思っていましたが、それだけではないことに後から気付きました。

得意分野と苦手な分野をよくよく考えてみると、実際に見たり体験した分野が得意で、それらをできていない分野が苦手なのです。

我が子に聞いてみても、体験していないことやテキストの説明だけでは、動いている状態をうまくイメージできていないようでした。

更に深掘りして考えてみると、体験していなくても頭で映像化してシミュレーションできるタイプとそれが苦手なタイプと、2タイプいるのではないかと思うようになりました。もちろん、大人と子供の経験値の差もあると思います。

調べてみると、これはメンタルローテーション(心的回転)という能力で、図形や規則性の問題とも関連があるようです。

例えば、地図を読むことが苦手であったり方向音痴の場合は、メンタルローテーション能力がないタイプなのだそうです。

物体の運動の場合、私であればその物体が動く様子を頭の中に映像化して物体を動かしてシミュレーションするのですが、我が子の場合は頭でシミュレーションする発想自体あまりないようです。

苦手な算数も同じで、流水算のように流れる川で船が行き来する問題も、私であれば船が動く様子を頭の中でシミュレーションして問題を考えますが、我が子はそれができていないようです。

その対策として、理科で苦手な分野は、YouTubeなどの実験映像を見せたり、実験に模型を作ったりして、言葉ではなく具体的に体験させて説明しました。

他にも、実際に夕立があった時の風や気温の変化と理由を説明したり、月の満ち欠けや星座の動きを実際に月や星座を見ながら何度も説明しました。

物体の運動やテコの問題も、きちんと絵を描いたり矢印を書き加えることを教えました。

実際の東葛中の一次検査でも、南半球から見た月の満ち欠け問題が出ましたが、そこは良くできたようです。

苦手な算数も、流水算や速さと比の問題であれば、線分図などの絵をちゃんと書いて、問題文を実際の絵に変換してイメージしやすくする作業を徹底させました。

これらの対策によって、少しは理解度が増したり、知識としての定着も進んだように思います。

話は少しそれますが、数学の天才タイプには、計算式だけで自然や宇宙の摂理まで想像できてしまう人たちがいます。

一方で、我が子は読書が好きで、文章を感情に変換するのは得意なようです。

もしかしたら、理系と文系の違いはそんなところにあるのかもしれません。

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