我が子に関しては、算数の勉強に最も苦労し、最も時間を割きました。不得意な算数に対して、どのように取り組んできたのかを振り返ります。
偏差値(四谷大塚)の結果だけを見ると、たまに55を超えることもありましたが、3年間で大きな変化はなくほぼ50前後で、どうにかそのレベルを維持したという感想です。
東葛中の偏差値(合格確率80%)は60を超えていますので、算数だけ切り取ると非常に厳しい立場にありました。
しかし、地道な基本問題の繰り返しが偏差値には現れない力となり、受験本番の助けになったと今は実感しています。
ここで簡単に四谷大塚の組分けテストの仕組みを説明しておくと、テストは算数の配点が高く、それぞれ算数200点、国語150点、理科100点、社会100点です。
毎月開催され、四谷大塚以外の塾も参加する重要なテストの位置付けです。ちなみに、6年生の途中からは合不合判定テストに名前が変わり、配点も算数と国語各150点、理科と社会各100点に変わります。
何故算数の配点が高いのかは説明もされていないため謎ですが、中学受験業界では算数が重要とされていて、算数で大きな差が付くと考えられているからのようです。
実際に四谷大塚のテストでは、算数の配点が高いため算数の出来が全体の結果を大きく左右します。
例えば、算数の平均点が110点前後の場合、偏差値60を超えるには150点以上が必要になりますので、仮に他の教科の偏差値が60だとしても、40点差をカバーするには算数の底上げと、他の教科で補うことが必要です。
我が子の場合、塾の先生には150点以上取れる力はあると言われましたが、かなり厳しい壁でした。我が家としては平均よりも10点プラスした120点を第一目標に設定し、他の教科で不足分をカバーする戦略を立てました。しかし、実際に算数が120点を超えることは簡単ではありませんでした。
我が家にとっては、コンスタントに算数の偏差値が60を超えるような子供は、本当にモンスターのような存在でしたし、そんなモンスター達を相手に戦わなければいけない厳しさも感じていました。
四谷大塚の算数のテストの構成は、大まかには前半の基本問題と後半の応用を含んだ大問に分かれていて、前半の基本問題を取るだけで平均点に達する作りになっています。
我が子の目標の120点超えは、前半の基本問題を確実に取った上で、後半の大問でどれだけ加点できるかで決まりますので、基本問題を確実に解けるようになることが、とても重要になります。
後になって分かりましたが、実際の私立中学の問題も、最難関校以外はこのような問題構成になっていることが多いようです。
我が子も、家庭では基本問題の復習を中心に勉強しましたが、基本問題をしっかりやり続けて、確実な力を身に付けることの大切さに気付き、基本問題を何度も繰り返して勉強できたのは6年生になってからで、それが本番の入試結果にも活きてきたと今は思います。
しかし、特に4〜5年生の間は毎週のように習う単元が変わってきますので、新しいことを学びながら基本の振り返りもすることは、簡単でありません。
もちろん、応用問題にも対応しないと平均以上に得点を伸ばすことは難しく、基本問題の積み重ねだけでは得点としての成果が見えてくることはなかなかありませんが、それを根気強く続けて基礎を固めておけば、過去問などの具体的な対策にしっかり取組む段階で挽回も可能だと思います。
我が家の受験勉強を振り返ると、不得意な教科がある場合は、地道な基礎固めが後々大きな力を発揮する原動力となることを信じて、継続することが大切だと今更ながら気付かされています。